拒食症(神経性やせ症)は、食行動に異常が起きる摂食障害の1つです。食べ物を極端に制限する摂食制限型と、たくさん食べてしまったあとに吐いたり下剤を使ったりする過食・排出型に分けられます。思春期の女性に多く見られるのは摂食制限型で、最近は低年齢化が進んでいます。拒食症では、体重が少しでも増えることに極端な恐怖があり、十分な栄養がとれなくなってしまいます。
回避・制限性食物摂食障害: avoidant restrictive food intake disorder (以下、ARFID)という障害があります。
食物の摂取量が非常に低下することは通常の摂食障害(制限型)と共通ですが、痩せたいなどの願望やボディイメージの障害がなく、食物に対する感覚が原因だったり、食べること自体に無関心だったりする点が異なります。
今回は、 ARFIDの臨床像について大規模な調査を行い、年代ごとの特徴を明らかにしようとした研究をご紹介します。
カナダにおける研究で、ARFIDと考えられる子ども207人(平均13.1歳)が研究の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
年代が高めの子どもの方が、食べる量がより少なく、食欲の低下が著しく、不安やうつの合併など医療的問題がが多く、入院を必要とする割合が多くなっていました(例として、15~18歳で入院は55.6%)。
年代が低い子どもの方が、食べること自体に無関心で、ある食べ物を避ける傾向があり、感覚的特性により拒否する割合が多くなっていました(例として5~9歳で感覚に基づく拒否は66.7%)。
回避・制限性食物摂取症とは
家族は、摂食障害の原因ではない
はじめに、強く心に留めておいていただきたいのは、家族が摂食障害の「原因」ではないということです。
「回復のためにはご家族は○○した方がよい」というアドバイスをさせていただくと、「○○しなかったのがいけなかったのだ」「○○が病気の原因になったのだ」とご自分を責める方がいらっしゃいますが、それは違います。
摂食障害は、家族の接し方だけで発症する病気ではありません。